症例のご紹介 70代男性 腰の痛み 脊柱管狭窄症

症例のご紹介です。

 

70代男性。

仕事を定年退職してから家で過ごすことが多くなってから腰が痛くなった。

病院で診察してもらうと脊柱管狭窄症と診断、手術をした。

手術(プレートが2枚入っているとの事)をして1年が経つが痛みが治まらない。

家の周りを散歩(100mくらいの距離)するのだが、痛くて歩けなくなってしまう。

歩くときは痛いので杖が必要で、腰が曲がってしまう。尿漏れもある。

夜間にトイレで3回以上起きる。

30年に渡り鬱の薬を服用中。

こういったお悩みで来院されました。

 

痛みを感じる部分を教えていただくと、腰椎の4番、5番のあたり。

背骨の棘突起を触診していると凹んでいる感触があるので、手術跡を見せていただきながら再度触るとやはりへこむ感触がある。

椎弓を切除する手術でしょう。

脊柱管狭窄症の代表的な症状で手術を勧められるケースとして

①強いマヒや膀胱・直腸の障害(失禁など)がある
②強い痛みやしびれのために日常生活にも支障をきたす
③短時間しか歩けない
④保存療法で約6カ月たっても症状に変化がない、または悪化する

(脊柱管狭窄症ひろば様から引用)

こういう症状に当てはまってはいたので、お医者さんとしては手術を勧めますよね。

西洋医学的なお話としては、背骨の中にある脊髄に骨による圧迫がかかって痛みや不調が出る(レントゲン等の画像で圧迫しているように見えるから)から、その圧を抜くために骨を切り取りましょう、という事。

さらに腰部の状態が不安定だからプレートで固定しましょうという手術。

 

骨に穴を開けてプレートで固定すると、普段の生活で段々遊びが出来てきて余計痛くなる可能性も考えられます。

モルフォセラピー的には、骨を固定してしまうことで骨の位置を矯正しようにも骨が固定されて動かなくなるのはデメリット。

これを心配しました。

 

お体を見てみると、骨盤のズレ・仙骨の傾き、腰椎、仙椎のズレが沢山。

こりゃあ痛いだろうし、尿漏れもするかもしれないな、という感じでした。

神経の通りが悪く筋肉がうまく使えない、運動不足で筋力低下。

食事を伺うと朝はお米と果物、お昼はパンにバターやジャムなど、夜は宅配のおかずにご飯、汁物。あまり噛まずに食べる。

栄養が足りてないだろうな、という内容でした。

年を取ると筋肉量が低下してくるし食事量も減る方がいるので、よりタンパク質を意識して食事していかないと筋肉量低下も加速するでしょう。

 

肝心の腰は、矯正をしてみると筋肉は固いながらも骨に動きが出たので「これならいけるかも」と思い、骨盤周り、腰椎、仙椎を矯正。

鬱は首の固さがポイントなのでしっかりケアして流れを良くしたい所でしたが、今回は頸椎1、2番と後頭骨以外は軽めにズレ幅を揃える感じに。

急な椎骨の動きがあると血流も急に増加して体にも急激な変化がでる可能性があります。特に高齢者の方の場合は気を付けたいですね。

 

施術後に立った状態でも矯正し、痛みや動きを確認していただくと「痛みが出ないで歩ける。体が起きた。」との事。

これで初回は終了。

 

4日経って来院していただいた時には杖をついていませんでした。

「杖無しで歩けるようになった。しかも杖を忘れてきた。」

これは嬉しい変化ですね!杖を忘れるほどの回復!

痛みはかなり軽減されたご様子。

とりあえずはこの感じがキープできるよう週2ペースで通院中。

 

経過はまた今度。

 

 

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