症例のご紹介 40代女性 脳脊髄液減少症

症例のご紹介です。

 

40代女性。

3歳のころ頭から落下し、それ以来ずっと調子が悪く色々な病院に行ったり、整体や鍼灸治療に行ったがなかなか改善しない。

病院では脳脊髄液減少症と診断。

化学療法も色々試したが「西洋医学的アプローチはやり尽くした」と感じ、ホメオパシーなどを取り入れたり食生活の改善でなんとか日常生活を送れるようにはなってきた。

しかし1時間くらい作業すると気分が悪くなり2、3時間寝込んでしまうことの繰り返し。動き続けることができなかった。

整体等で首の矯正などの施術を受けてみるがほとんどの所で施術後気分が悪くなってしまう。

こんな感じでかなりお困りのご様子でした。

 

現在は薬に頼らず、食生活にも気を遣っておられるようでまずは一安心。

頸椎はズレが多い状態。

胸椎、腰椎、仙椎もズレが多く、骨盤も大きくズレていました。

痛みを感じる部分はズレも頑固な印象。

 

施術後は、姿勢が悪いだけかと思っていた背中の丸みが引きとてもスッキリした背中に。

ご本人は背中が丸々としているので気になさっていた模様。

 

筋肉は緊張していると膨らみます。力こぶのイメージ。

筋肉が弛緩(緩む)すれば萎むので、背中がずっと緊張しっぱなしだったということですね。

 

頭痛、不眠、めまいなどの不調は上部頸椎がズレていると頻発しやすいです。

この方は後頭骨も右下方に傾き、頸椎1,2番もズレてとても固かったのでこれではさぞ辛かったでしょう。

 

そして腕に向かう神経(腕神経叢)はC5~Th1。

普段の生活やお仕事でも手は使うのでどうしても疲労は溜まりますし、けっこうな確率でここは皆さんズレている部分。

 

 

「緊張が続きやすい。汗をかきやすい(特に脇や手汗)」とのことでしたが、ズレの多かった胸椎1~腰椎3には交感神経があります。

交感神経は主に日中優位になり、活動的に過ごせるように働く自律神経。

交感神経幹は首~骨盤内まで伸びています。

そして主に夕方以降優位になり、消化やリラックス、睡眠時に優位になるのが副交感神経。

脳神経と仙椎2~4番にあります。

この方の場合、胸椎~腰椎もズレが多く、骨盤・腰椎・仙椎3番もズレが強かったので、交感神経優位で副交感神経の働きが鈍く、リラックスしにくかったのではないかと思われます。

汗腺も交感神経のみの支配。なので多汗になっていたのでしょう。

 

一度働きの鈍くなってしまった副交感神経は、元の正常な働きに戻るまで時間がかかります。

じっくり腰を据えて施術に取り組むこと、食事内容に気を付けること、適度な運動(少し汗をかく程度の有酸素運動がおすすめ)をすること、マインドフルネスな状態をたまに作ること、などが結果的に早い改善をもたらすと当院では考えます。

スイッチON・OFFのように都合良く切り替わりにくいのが人間の体。

自覚が無くても何年もかけて調子が悪くなってきた場合、調子を取り戻すのにも時間がかかることは予想しておいてください。

予想以上に早く改善出来たらめちゃめちゃラッキー!!!

という感じ。

 

現在は週に一度の頻度で通院されていますが「人生で今が一番調子良い」との感想を頂いています。

「動いていても気分が悪くなることもなく、ずっと動き続けられる」そうです。

良かったですね!私もとても嬉しく思います。

奥の筋肉はまだ固い印象なので固さが取れるまではもう少しかかりそうですが、この感じで改善していければ「調子悪かったっけ?」という所まで行けそうな気がします(笑)。

 

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