思っているより害

お客様のお話を伺っていると意外に多いのが「早食い」。

これ、良くないんですよ。思っている以上に。

 

大体早食いする人は食べ過ぎになりがちですね。米(炭水化物)好きな印象もありますね。

痩せの大食いか食べ過ぎで肥満。

 

まず早食いするとどうなるか?

 

・噛まないので満腹感を感じる前にたくさん食べすぎてしまう

・唾液の分泌量が減る

・食べ物が塊のままいつまでも胃に残り、負担がかかる

・未消化のまま腸に運ばれ、お腹の中で腐敗して腸内環境が悪化

・米や麺、パンなどが好きで早食いだと、脳の報酬系を刺激し次から次へと食べたくなり必要以上に食べてしまう

・糖質の多い食事だと交感神経を刺激し、血糖値が爆上がりし、ホルモンバランス・自律神経が乱れる

・必要以上に食べ、噛まずに飲み込むのでいつまでも胃腸に食べ物があり、胃腸に負担がかかり続ける(消化の悪い内臓のできあがり)

・便秘や下痢になる

・食べ過ぎで太る

・糖質メインに食べ、必要な栄養素が足りない場合、余計太る(栄養不足なので体が栄養を溜めこむ)

・慢性的に血糖値が急上昇しやすいので糖尿病のリスクが上がる

 

だいたいこんな感じでしょうか?

 

ぜんぜん良い事ないわ。

 

私は痩せの大食いという感じでした。

昔は一応一般的なおかずの量は食べていたつもりでしたが、おかずより米の方が多かったです。

肉体労働をしていた頃は筋肉がムキムキするほどではなかったです。

そりゃそうだ。体を作るタンパク質が少ないんだから。

 

腰痛の酷いころの仕事は運転手だったので、ゆっくりお昼ご飯を食べる時間も取れず菓子パンや総菜パンをかじるのが常。糖質ばかりですね。

イライラしやすかったし、常にピリピリして直情径行型。便秘。

 

ここ数年は食事は野菜やタンパク質からなるべくよく噛んで食べ、半分以上食べ進めてから米を食べるようにしています。しない時もありますが、できる範囲でやっています。

おかげで気分も落ち着き、食べ過ぎず、お腹の調子も安定しやすくなりました。

もうこれに関しては習慣付ける以外ないですね。

最低30回は噛みましょう。

 

食事内容もタンパク質を増やすよう意識しています。

食事以外にプロテイン20g×1~2/日(飲まない日もある)、ビタミンB50、マグネシウム、亜鉛、ビタミンC、D、E、フルボ酸なども。

調子に応じてアサイゲルマニウム、アシュワガンダ、NAC、グルタチオン、スピルリナなど。

 

サプリは自分の人体実験も兼ねているしているので強くおススメするわけではないですが、マグネシウムは摂っておくと調子良くなるのではないかなと思います。

ホルモンの補酵素として働き、神経伝達にも関わるので痛みやしびれ、筋肉の状態やメンタルにも関わります。

 

でもやはり基本は食事

食事が適当でサプリがメインなのは本末転倒ですし、全然栄養が摂れないと思います。

例えばみかんはビタミンCが摂れますが、みかん1個100gとしてこれに含まれるビタミンCは32mg。

でもみかん≠ビタミンCですよね。

みかんにはビタミンC以外にビタミンA・ビタミンE・ビタミンB1・葉酸・パントテン酸・ナイアシン・カリウム・銅・マグネシウムなどの栄養素も含まれています。食物繊維もありますね。

単一栄養素だけ見ていると食事がおろそかになっちゃいます。

 

 

 

しっかり食え。よく噛め。よく動け。よく寝ろ。

 

 

 

 

これです。

食べれる幸せ。

大事にしていきましょう!

症例のご紹介 40代女性 脳脊髄液減少症

症例のご紹介です。

 

40代女性。

3歳のころ頭から落下し、それ以来ずっと調子が悪く色々な病院に行ったり、整体や鍼灸治療に行ったがなかなか改善しない。

病院では脳脊髄液減少症と診断。

化学療法も色々試したが「西洋医学的アプローチはやり尽くした」と感じ、ホメオパシーなどを取り入れたり食生活の改善でなんとか日常生活を送れるようにはなってきた。

しかし1時間くらい作業すると気分が悪くなり2、3時間寝込んでしまうことの繰り返し。動き続けることができなかった。

整体等で首の矯正などの施術を受けてみるがほとんどの所で施術後気分が悪くなってしまう。

こんな感じでかなりお困りのご様子でした。

 

現在は薬に頼らず、食生活にも気を遣っておられるようでまずは一安心。

頸椎はズレが多い状態。

胸椎、腰椎、仙椎もズレが多く、骨盤も大きくズレていました。

痛みを感じる部分はズレも頑固な印象。

 

施術後は、姿勢が悪いだけかと思っていた背中の丸みが引きとてもスッキリした背中に。

ご本人は背中が丸々としているので気になさっていた模様。

 

筋肉は緊張していると膨らみます。力こぶのイメージ。

筋肉が弛緩(緩む)すれば萎むので、背中がずっと緊張しっぱなしだったということですね。

 

頭痛、不眠、めまいなどの不調は上部頸椎がズレていると頻発しやすいです。

この方は後頭骨も右下方に傾き、頸椎1,2番もズレてとても固かったのでこれではさぞ辛かったでしょう。

 

そして腕に向かう神経(腕神経叢)はC5~Th1。

普段の生活やお仕事でも手は使うのでどうしても疲労は溜まりますし、けっこうな確率でここは皆さんズレている部分。

 

 

「緊張が続きやすい。汗をかきやすい(特に脇や手汗)」とのことでしたが、ズレの多かった胸椎1~腰椎3には交感神経があります。

交感神経は主に日中優位になり、活動的に過ごせるように働く自律神経。

交感神経幹は首~骨盤内まで伸びています。

そして主に夕方以降優位になり、消化やリラックス、睡眠時に優位になるのが副交感神経。

脳神経と仙椎2~4番にあります。

この方の場合、胸椎~腰椎もズレが多く、骨盤・腰椎・仙椎3番もズレが強かったので、交感神経優位で副交感神経の働きが鈍く、リラックスしにくかったのではないかと思われます。

汗腺も交感神経のみの支配。なので多汗になっていたのでしょう。

 

一度働きの鈍くなってしまった副交感神経は、元の正常な働きに戻るまで時間がかかります。

じっくり腰を据えて施術に取り組むこと、食事内容に気を付けること、適度な運動(少し汗をかく程度の有酸素運動がおすすめ)をすること、マインドフルネスな状態をたまに作ること、などが結果的に早い改善をもたらすと当院では考えます。

スイッチON・OFFのように都合良く切り替わりにくいのが人間の体。

自覚が無くても何年もかけて調子が悪くなってきた場合、調子を取り戻すのにも時間がかかることは予想しておいてください。

予想以上に早く改善出来たらめちゃめちゃラッキー!!!

という感じ。

 

現在は週に一度の頻度で通院されていますが「人生で今が一番調子良い」との感想を頂いています。

「動いていても気分が悪くなることもなく、ずっと動き続けられる」そうです。

良かったですね!私もとても嬉しく思います。

奥の筋肉はまだ固い印象なので固さが取れるまではもう少しかかりそうですが、この感じで改善していければ「調子悪かったっけ?」という所まで行けそうな気がします(笑)。

 

おススメ書籍

おススメ書籍のご紹介。

寝たきりを防ぐ「栄養整形医学」 骨と筋肉が若返る食べ方 (青春新書インテリジェンス) 大友通明 著

 

整形外科医が分子栄養学の視点から書いた本です。

とても分かりやすく書かれており、「栄養?よくわかんないんだよなぁ」という方でもとっつきやすいと思います。

 

”骨折を栄養で治療する=カルシウムを摂る”

 

こんな現在「常識」のように広まっている知識、医学の常識がひっくり返ります。

栄養の観点からのアプローチの可能性にワクワクできる1冊です。

 

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